「波兎香炉」の作り方 7

いよいよ最終工程。クスリ掛け。
今回は絵付け部分に透明釉、それ以外を白磁マット釉に掛け分けることにした。
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先ずは上面だけを透明釉に浸す。
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次は蓋も透明釉に浸し掛ける。

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この後、白磁マット釉をどうやって掛けるか問題だ。



透明釉を掛けたところには重ねて白磁釉を掛けたくない、
そこで透明釉が掛かった部分に撥水剤を刷毛塗りする方法をとった。
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白磁マット釉にとっぷりと浸けるが、撥水剤の効果があるわけ。

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ここで釉薬の上に「真紅」の絵具でウサギの目を入れる。本来は下絵付専用の絵具を大胆に「上絵付」に使ってみた。
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焼成時の融着を防ぐためにアルミナ溶液を蓋の合わせ目に塗る。

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蓋のツマミになるウサギも同様に白磁マット釉を掛けてから目の上絵付をした。

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以上の工程を経てから窯詰め。この時、蓋の上にツマミになるウサギをのせる。
また三つ足に加重を掛けないために支柱で保持した。

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この後、点火して、本焼きの開始だ。
焼成温度は1255度の還元焼成に設定する。
by kaikaisei | 2010-12-29 23:27 | 制作の現場から
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