市内のK田さんの御宅を伺う。
K田さんとは私が地元で独立した直後に知り合ったから20年来のお付き合いなるか。
その当時からK田さんは自営業にかたわら、備前焼に熱中し始めており
仕事場は徐々に陶芸スペースが締める割合が多くなっていった。
最近お目にかかる機会がなくなっていたところ奥さんから電話を頂いた。
K田さんがある病気を煩って、陶芸を続けることが出来なくなったということ。
ついては、自宅の材料、機材一式を処分したいとおっしゃる。
私は磁器の仕事なので残念ながらそっくり引き取るのは難しい。
そこで以前アシスタントをしていたM永君に声を掛けた。
彼は土物や焼締めの仕事をしているし、今年新しい工房を建てたばかりだからきっと喜ぶはずだ。
以前から欲しがっていた真空土練機もあるという。
私はガス窯を譲ってもらうことにした。
わが家のガス窯、20年目にして既に本焼きは400回をこえて
耐用年数が迫ってきたところだったからとても有り難い。