7月 某日 信濃デッサン館

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学生時代に即興音楽のライブなどで何度か行ったことのあるライブハウスのひとつに
明大前の「キッドアイラックホール」というのところがあった。
そこのオーナーが信州に美術館を作った聞いて、行ってみたいと思った。

今回長野市での二人展で御一緒している花岡さんの御宅を訪ねる途中、
上田市にあるその「信濃デッサン館」と「無言館」に立ち寄ることができた。
三十数年経てようやくその夢が実現した。

着いた途端にクルマに閉じ込められるほどの猛烈な夕立だったが、
その雨が上がると爽やかに信州らしい空気が蜩の声とともにあたりを包んだ。

夭折の画家の作品を集めたデッサン館。
関根正三をはじめ松本竣介らの作品はすでに親しいものだったが
何と言っても村山槐多の絵は異様な熱気を帯びて迎えてくれた。

また新しく出来た戦没画学生の作品と遺品を集めた無言館。
(新しいといっても十数年経っているが…)
別館も建てられて美術館というより鎮魂と慰霊の施設のようであった。

美術作品(もちろん工芸品も含めて)は常に時代を写す鏡だと思っている。
だとすると作品の美術的価値とは別に歴史の証言者であるということを考えさせられた。
あまりにも生々しい若者の声を聞いたようで館内を歩く私の足も重くなってしまった。

それは敗戦記念日が近づくにつれ、そして憲法改正が語られるこの時に
あらためて重く訴えかけてくるものがある。

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絵筆をコンクリートに埋め込んだモニュメント。
裏側には、このメッセージ。
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by kaikaisei | 2013-07-26 22:39 | 日記
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