今から28〜24年前、修行していた窯場の先輩が会場に来てくれた。
当時私たちの仕事場は八王子の山中にあり、もう一カ所は都内東中野にあった。
もっぱら八王子の窯場では男三人が土物石物で魯山人の写しなどを作っていた。
一方、東中野の窯場では男女二人が乾山や光琳風の上絵付けの仕事をしていて、計五人の窯場であった。
ときに東中野の仕事で手が足らなくなれば、八王子から通勤して手伝いにもいったものだ。
現在八王子の窯場は閉鎖され、先輩がひとり残り東中野で3人のスタッフをつかって仕事を続けている。
或る企業の一部署だから、時代の波にあらわれて
もうそのまま消滅するものと思っていたこともあるが…。
30年近く経っても未だに窯の火は途絶えていない。
この御時世すごいことだ。