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6月 某日 ネヅビ

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東京二日目。朝一番に池袋東武へ。
次の個展の打ち合わせのためだ。
当初の予定は12月の初めであったがデパート側の提案で来年に延ばすことになった。
私としては繰り上がるよりは延びるほうが助かる。
とにかく腰をすえて仕事が出来るのは有り難い。

午後は瀟々と降る雨のなか表参道からネヅビこと根津美術館に向かう。
企画展は浦上コレクションによる「やきものが好き、浮世絵も好き」の開催中であった。
これも昨日のデビカルの展示に負ける劣らずの充実した内容であった。
中国朝鮮古陶磁と浮世絵の名品の数々。溜め息とともに鑑賞させてもらった。
特に古染付祥瑞、李朝の染付…かねてからの馴染み作品が浦上コレクションだったことを知る。
これだけの作品をポン!と一括!地方美術館に寄贈してしまうという浦上さんは大人(たいじん)だ。
今度は山口にその全貌を観に行きたいものだ。なにしろ東京より近いのだもの。

夜行バスの出発までの時間。
久しぶりに新橋の「ほそ川」に行く。
「いつも使ってますよ」と次々に私の器で歓待してくれた。
珍しい城下ヒラメを馳走になる。
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今回多少無理しての上京だったが、一泊したお陰でゆっくり出来た。
この密航、癖になりそうだ。
とにかくクルマでの移動がないというのは楽だ。
お酒も沢山飲めたし(笑)
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by kaikaisei | 2013-06-29 13:28 | 日記

6月 某日 古染付祥瑞展  

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デビカル美術館での古染付祥瑞展がどうしても観たくなり、急遽上京する。
日帰りでも良かったのだが、せっかくだから営業活動したいので一泊することにした。
鞄に納品や見本の作品などを詰めて慌ただしく夜行深夜バスに乗る。

それにしてもまあ…予想通りというか予想を越える古染付祥瑞の展覧だった。
20年来資料写真などで馴染んで来た古染付の作品の実物に次々に対面出来て感激の連続であった。
そして、初めて目にする作品もたくさんあってあらためて古染付祥瑞の奥深さを感じた。
簡単に言えば「古染付祥瑞かくあるべし」という勝手な枠組みは取りはらわなければならぬ。
確かに呉須の発色の美しさはもちろんだけれど、もっと自由なもんなんだということだ。
中国の陶磁器でこんな大らかなヘタウマな世界はない。
中国人たちは屈辱だといって陶磁史上から抹消したいのではないだろうか(笑)

興奮で火照った心と目を皇居も森で冷やすのだ。
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夜はたまたま出会った染付作家三人+伊賀焼作家で大いに飲み明かす。
この偶然の密会の機会を作ってくれたのもデビカルの展示会のお陰だとみんなで盛り上がる。
by kaikaisei | 2013-06-26 09:40 | 日記

双耳龍紋扁壺の製作 43

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薄いダミを全体に掛けて龍紋の完成。
もちろん表裏両面ができている。

次はロクロの上に壷を立てて、首部を攻めることにする。
絵付けしたところは手で触れなくなるので今度は本体の遠いところから絵付けしていくわけだ。
非常に不安定な状態なので神経を使う。
今、地震があったらひとたまりもないぞ〜。
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by kaikaisei | 2013-06-20 22:27 | 制作の現場から

6月 某日 岡山の夜

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一週間クルマ通勤だったが最後の夜は泊まることにして、
備前焼作家のY内さんMさんと岡山の街に繰り出した。

ご両人とも私よりも二回り歳上の備前の先輩作家さんだ。
以前に伊部のMさんのギャラリーでグループ展の仲間に何故か私のような若輩を
加えてもらったことがあって御縁ができた。

特にY内さんは私の大学の後輩二人を弟子にしていたり、近所のW仁さんと親しいという偶然もあった。
一方のMさんも共通する知合いがあったりして、これが染付と備前という異業種でも
同じ狭い業界にあるということだろう。

店は会場から程近いところにある季節料理「かたやま」。
噂通り、料理も酒も美味しい。
なにより釣友同士のYさんMさんのスッポンウナギ話などが面白く時間が経つのを忘れた。

ついには「酔った勢いでいわせてもらうんじゃけど!福西さん‼」とMさんからの熱いメッセージを
もらったりして、さらに熱い岡山の夜であった。
by kaikaisei | 2013-06-19 21:51 | 日記

6月 某日 個展 五日目

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連日岡山も猛暑日が続いていたが、昨日は雨の一日で一息ついた。
個展も後半になったので掛け花を庭のヤマボウシの花に活けかえた。
小さな変化だが気持ちは変わるものだ。

個展も残すところあと二日。既に次の個展に向けてグルグル思案が始まっている。
またその前にも幾つもの課題もある。
気がつけば今年も後半戦に入るのだ。
うかうかはしていられないな…一ヶ月後は長野での二人展もあったりする。
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by kaikaisei | 2013-06-17 09:02 | 日記

6月 某日 個展 二日目

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今回の個展もいつものように日々の仕事の成果をお披露目するものだが、
やはり目玉はこのブログで長く製作過程を紹介している龍紋双耳扁壺の完成品だ。

以前雑誌で紹介してもらった扁壺は実物を公開する前に依頼主の手に渡ったので
個展の会場を飾ることはできなかった。
今回は個展用に二本目の扁壺が無事に焼き上がったので
一般のお客様への初御披露目の展示会にこぎ着けることが出来たというわけだ。

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しかし今年の梅雨は一体どこに行ってしまったのだろう?
県北から南の岡山市に来ると暑さも一段と厳しい。
我がオデコをジリジリと焼き付ける(笑)

そんな暑い最中、市内はもちろん我が津山からも何人ものお客様があり
とても有り難く思っている。
by kaikaisei | 2013-06-13 22:21 | 日記

6月 某日 個展 初日

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地元岡山での個展が始まった。
地元とはいっても住まいの津山からは60キロ余り離れているから文化商業圏は別と考えていいだろう。
しばらくクルマで片道一時間半かけての通勤生活が始まる。

前回は二年前。東北での震災の直後の四月であった。
あの時は展示会などすること自体が不謹慎に思えるような重い雰囲気であった。
そのことを思い出すと今は人の気持ちは随分回復したともいえる。
つまり記憶は次第に忘れ去られていくということだ。
僅か二年前のことなのに…。

今回花器はあえて掛花入れを一品だけにした。
朝一番に柘榴の花をさした。
さあ試練の一週間の開幕だ。
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by kaikaisei | 2013-06-12 23:08 | 日記

双耳龍紋扁壺の製作 42

いろいろ段取りを考えたが、まず中心部の龍紋から仕上げていくことにした。
景徳鎮などでは大壺の絵付けは棒を横向きに差し込んで串刺し状態にして
回しながら描いているの見たことがある(行ったことないので映像で…(笑)
真似しようかとも思ったがこの扁壺は首部と胴体部に接合部分があり強度に不安がある。
折角苦労して作った壷が絵付けの途中でポッキリ首が取れてしまうような悲劇は避けたい。
はやり台に横に寝かせて描くしかないようだ。

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自作の腕鎮を使って輪郭線を描き込んでいく。。
輪郭が出来たら濃いダミを差してアクセントを付ける
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by kaikaisei | 2013-06-11 11:12 | 制作の現場から

双耳龍紋扁壺の製作 41

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次はシャーペンで下絵。
資料を確認しながらのアタリをつける。
側面の唐草模様。首部。高台周りの波紋と…
細かくは描かないが出来るだけ正確に場所を決める。
良い線を引く為には集中力がいる。
そのためには手間はかかるがアタリをしっかりしておくのが肝だ。
失敗を考えて2本描きあげるのに5日かかった(苦笑)
準備は万端。いよいよ絵付け作業だ。
by kaikaisei | 2013-06-09 22:15 | 制作の現場から

双耳龍紋扁壺の製作 40

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下部も上部とのズレに気をつけながら…。
生地に水分と染料を取られないうちにすばやく霧吹きで水をあたえる。
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早くしないと転写紙が収縮し始めて位置がズレる。
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全面に水分が回ったところで手のひらで転写紙を生地に馴染ませる。
すぐに転写紙の水分(染料も)が生地に吸収されて白くなっていく。

ドキドキしながら転写紙を剥がすと…御覧の通り。

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多少ズレとカスレもあったが、概ね成功。
不鮮明なところやズレは本書きしながら修正していけばいい。
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続いて側面の蓮華紋。位置を変えながら六ヶ所に転写。
小さいので場所も決め易い。
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残りの下書き部分は鉛筆で直に描くことになる。
by kaikaisei | 2013-06-08 13:00 | 制作の現場から