ノマドランド

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各方面から絶賛されている作品なので私が殊更評するまでもなく素晴らしい映画。
アメリカ社会から分断された人々は流浪民となり、かつての幌馬車に乗った西部開拓民のようにキャンピングカーや改造されたバンに絶望と希望をのせて流浪している。主人公も美しい風景とそこで出会う人々に徐々に傷んだ心を癒されていく…。

一方で描かれていない人々のことが気にかかる。黒人やスパニッシュ、そしてアジア系の人々など。白人は自動車で移動できてもその他の人種は移動もままならず住みついた土地で生きていくしかないのか。



















# by kaikaisei | 2021-05-16 20:50 | 観る

桐野夏生「日没」

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桐野夏生の描く主人公は常に現実に抗う女だ。この作品もまさにそう。療養所と呼ばれる「作家の更生施設」に収容される小説家の姿はどこまでも桐野に重なる。

5年前に連載された作品ということだが、コロナ禍の今にこそ現実味を帯びて背筋が寒くなる物語だ。

表現者が権力によって自由を奪われることの息苦しさ、見えない圧力に屈せざるを得ない孤立してしまった個人の力の弱さ。

徐々に尊厳を奪われながらも最後まで絶望せず抗おうとする主人公にとって、自由な表現こそ命をかけた本能なのだ。





















# by kaikaisei | 2021-05-15 20:31 | 読む

個展のお知らせ

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前回の東京での個展はラクビーW杯の開催と重なり都内は異様な熱気に包まれていた。ユニホーム姿の各国サポーターが街に溢れていた。今から思えば夢か幻のよう…。

渋谷にあった会場のギャラリーはその後閉廊して今年杉並の永福に新装開廊した。ちょうど新型コロナが国内で感染者を増やして社会情勢がガラリと変わるタイミングだった。

心機一転、新しい環境での個展の開催を楽しみして準備をしてきたが、今回は作品のみの展示で作者の会場入りは難しそうだ。



















# by kaikaisei | 2021-05-13 22:03 | お知らせ

5月 某日 広戸仙

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今日も自由時間は2時間余り。声ケ乢(こえがだわ)から広戸仙までの往復コースを犬と登り下り。黄砂のせいもあろうがも頂は白く霞んで眺望はイマイチだった。

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月末のトレラン大会の中止の報せがあったが、登り口の駐車場は昼過ぎで既に自家用車で満車状態。昨日は県内の感染者が最高になっていた一方で、県外ナンバーのクルマも多い。山野に遊びたい人はじっとはしていられまい。この気持ち良い季節に…。

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次、時間があれば滝山まで足をのばしたいが。





















# by kaikaisei | 2021-05-11 13:31 | 日記

5月 某日 黒沢山

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久しぶりの快晴。本日は自由時間が2時間程しかないので、近場の黒沢山へ。ここは山頂にある駐車場にクルマを停めて、新緑滴るなか鳥の声を聞きつつ沢道を走り下る。そして麓から尾根沿いに獣のように山頂を目指す。今日も犬を伴っての一時間余りの山駆け。スッとした。

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標高は600メートル程の低山でコンパクトなコースだけど400メートル程の高低差が程良い負荷になる。

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今回はシューズを新調したので履き心地が確かめられた。初めてのメーカーで今までとグリップ感が違って新鮮だ。













# by kaikaisei | 2021-05-05 13:09 | 日記