会場近くに住むAさんが長細い包みを持って訪ねてこられた。
Aさんは私が独立直後、横浜のデパートで個展をしてからだから
お付き合いもかれこれ20年近くになるだろう。
津山在住の洋画家K野先生に紹介してもらったのがAさんだった。
これも全く偶然なのだがその後個展をするようになった郷土文化館の館長OさんとAさんが
古くから付き合いがあったというのも運命的なものを感じるのだが。。。
果たして、その包みの中身は軸装されたK野先生の作品であった。
十数年前に地元津山であった軸装展で購入したということで、私も見覚えがある作品だった。
タイトルは「一双南蛮人之図」といったところだろうか?
会場の雰囲気に合うだろうから是非床の間に掛けてみないかと持ってきて下さったのだ。
早速掛けてみたら、背景の青色が私の染付にピッタリだ。
洋風でもあり和風でもある「南蛮人」の絵。
まさに港町の横浜のイメージにも相応しく(ここから港は遠いが…)途端に会場が華やかになった。
先年、他界されたK野先生だが、姿を変えて様子を見に来られたように思えてとても嬉しい出来事だった。